いつでも焼きたて。

おいしい約束

安全なお肉

指定農場で飼育した安心安全な牛さんです。
ビールのしぼり粕やとうもろこしを食べて育ちました。

安全なお水

大自然でろ過されたお水。
土壌のミネラル成分が溶け込みました。

豊かな自然

すっげー緑。もんのすごい緑。
スプレーで塗ったみたいでヤバい。

岡本綺堂

「来年は丑だそうですが、何か牛に因んだようなお話はありませんか。」と、青年は訊く。
「なに、丑年……。君たちなんぞも干支をいうのか。こうなるとどっちが若いか判らなくなるが、まあいい。干支にちなんだ丑ならば、絵はがき屋の店を捜してあるいた方が早手廻しだと言いたいところだが、折角のおたずねだから何か話しましょう。」
 と、老人は答える。
「そこで、相成るべくは新年にちなんだようなものを願いたいので……。」
「いろいろの注文を出すね。いや、ある、ある。牛と新年と芸妓と……。こういう三題話のような一件があるが、それじゃあどうだな。」
「結構です。聴かせてください。」
「どうで私の話だから昔のことだよ。そのつもりで聴いて貰わなけりゃあならないが……。江戸時代の天保三年、これは丑年じゃあない辰年で、例の鼠小僧次郎吉が召捕りになった年だが、その正月二日の朝の出来事だ。」
 と、老人は話し出した。
「今でも名残をとどめているが、むかしは正月二日の初荷、これが頗る盛んなもので、確かに江戸の初春らしい姿を見せていた。そこで、話は二日の朝の五つ半に近いころだというから、まず午前九時ごろだろう。日本橋大伝馬町二丁目の川口屋という酒屋の店さきへ初荷が来た。一丁目から二丁目へかけては木綿問屋の多いところで俗に木綿店というくらいだが、この川口屋は酒屋で、店もふるい。殊に商売であるから、取分けて景気がいい。朝からみんな赤い顔をして陽気に騒ぎ立てている。

青空文庫より

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